ダーツが刺さらない・弾かれる理由をやさしく整理|原因と改善のヒント

基本編(フォーム・投げ方)

この記事は、こんな経験があるあなたに向けて書きました。

  • しっかり狙って投げたのに、ダーツが刺さらずに床にボトボトと落ちてしまう
  • フォームも安定してきたのに、なぜか刺さらないことが増えてきた
  • 道具や投げ方のせいだけじゃない、別の原因がある気がしている

せっかく狙った通りに飛んだのに、ダーツが刺さらず弾かれてしまう…
あの「カツッ」と音を立てて落ちる感覚、誰しも一度は経験があるはずです。

フォームを整えても、セッティングを変えても、なぜか刺さらない。

実はそこには、再現性の高さゆえのズレ、入射角の傾き、空気抵抗の影響など、
いくつもの要因が絡み合っているからです。

この記事では、「ダーツが刺さらないのはなぜ?」という疑問に対して、
いくつかの視点からその原因と改善のヒントをやさしく整理していきます。

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ダーツが刺さらないのは「下手だから」じゃない

ダーツが刺さらなかったとき、
ただ「自分が下手だからだ」と感じていませんか?

でも、フォームや投げ方が安定していないと刺さりにくくなるのは事実としても、
上級者でも、ダーツが弾かれて刺さらないなんてことは普通にあります。

たとえば、

  • グルーピングがうまく決まりすぎて、
    2本目・3本目のダーツが、先に刺さったダーツに当たって跳ね返される。
  • 01で、最後のダブルアウトのように狙いがシビアな場面で、セグメントの端に当たって弾かれる。

なので、ダーツが刺さらないのは、
フォームが悪いから起きるとは限らないし、うまく投げても刺さらないことがあるものなんです。

ダーツ上級者でも刺さらないのは再現性が高いから!?

「うまい人はいつも刺さって当然」──
そんなイメージを持っていませんか?

実際は、上級者ほど同じように投げられるからこそ、刺さらないこともあるんです。

リリース・軌道・着地点までが完璧に揃っているがゆえに、ダーツが鋭角に突っ込みすぎて、
ソフトボードがたわんで跳ね返してしまうという場面。

毎回きれいな軌道で飛ぶダーツが、
同じ角度・同じ速度でボードに向かうのは素晴らしいことです。

でも、ダーツの先が下を向いて着地する際、
入射角が鋭いせいで刺さらず弾かれるという現象まで再現されてしまうことがあるんですね。

また、上級者ほどグルーピングが上手いので、
すでに刺さっているダーツにぶつかって弾かれることも増えます。

「再現性が高い=常に刺さる」ではなく、
「再現性が高い=同じ問題も繰り返す」という側面もあるわけです。

うまいがゆえに刺さらない──
上級者の中でも多くの人が経験している悩みのひとつと言えるでしょう。

ダーツ中級者が刺さらない原因は「狙いと力の向きのズレ」

狙っている場所にはダーツの先が向いている。
でも、ダーツが刺さらない。弾かれる。

原因の一つは、
「狙い」と「力の向き」がズレていることかもしれません。

自分では「狙って投げている」つもりでも、
力のベクトルが別方向に働いていれば、
ダーツは思うように飛びませんよね?

たとえば、D16を狙って構えているのに、
リリースの瞬間、腕の動きがブル方向へ流れているとしたら、ダーツには横方向の力がかかります。

力をかけるべき方向がズレているので、
ダーツは斜めに飛んだり、回転がブレたり、
ボードに刺さる角度を失ってしまうのではないでしょうか。

中級者だと、まだいろいろと試しながら投げている段階だと思います。

テイクバックからリリースまで毎回違うような状態ならば、まずはダーツにかける「力の向き」を疑ってみましょう。

矢先が下を向いたまま飛ぶと、なぜ刺さらないのか?

投げたダーツの先が、ボードに向かう途中でずっと下を向いたまま飛んでいたらどうでしょうか?

ダーツは空気抵抗を強く受けながら、スピードが落ちていき、最後には失速してしまいます。

ソフトダーツのボードは、ハードと違ってやわらかくたわむ構造なので、
入射角が鋭すぎると、チップが刺さる前にボードがたわんで押し返されるんです。

矢先がずっと下を向いたまま飛ぶというのは、
「最後に鋭い角度で突っ込む=弾かれるリスクが高くなる」ということでもあります。

「放物線が大きすぎる」
「山なりに飛びすぎている」

といった投げ方も、鋭い入射角を生みやすいので、
見た目はきれいに飛んでいても刺さらない原因になり得るんです。

ソフトダーツ特有の弾かれやすい入射角とは?

浅田プロは、ダーツが失速してボードに弾かれるという相談者の悩みに回答しています。
※相談者さんのスロー動画は2:03くらいから始まります。

綺麗なフォームから放たれた矢は、
一見きれいな軌道で飛んでいるように見えますが、
ダーツが後半で急激に角度を落としており、
鋭い入射角で的に突っ込んでいるのがわかります。

ソフトダーツのボードは、ハードダーツのボードと構造が異なります。

ソフトボードはプラスチック製の穴が並んでいて、
チップが穴にスッと入らないと、弾かれてしまう構造なんです。

さらに、ソフトボードは打点が「たわむ」ようにできているので、
鋭い角度でダーツが突き刺さろうとすると、
ボードが押されて後ろにへこみ、そのままチップを押し返すことがあります。

ハードボードは、ダーツが入射角のまま刺さるので、
これを活かした投げ方(アンダースタッキング)ができるのですが、

ソフトダーツは、飛ばしたダーツが鋭角すぎる入射角だと、たわんだ反動で跳ね返されやすくなってしまう
のです。

よって、ソフトダーツで矢が弾かれないために、
「ゆるやかに、まっすぐ刺さる角度」を作れるフォームや軌道が重要になるのですが、

リリースについては、プロも実践!ダーツのリリースが安定しない人のための再現性アップ術の記事で紹介していますので参考にしていただければ幸いです。

ダーツのセッティングの相性が刺さりやすさに影響する

どうやったらダーツが弾かれずに投げれるのか?
毎回試しながら投げていると、ダーツのセッティング
(フライト・チップ・バレルの組み合わせ)にもぶち当たります。

例えば、

  • スリムフライトだと、空中で矢がドルフィンのように上下に揺れてダーツが暴れやすいからスタンダードフライトに変えてみる
  • バレルが16gと軽いせいか、途中で失速するので、もっと重いバレルに変えてみる
  • チップが柔らかすぎて、ボードに押し返されやすいから硬いチップ(コンドルチップ等)に変えてみる

など、飛び方と刺さり方がイメージ通りか?を確認しながらパーツを見直していくことになります。

結局、セッティングも自分がダーツをどうリリースするかで変わってきてしまいますが、道具の選択が投げやすさや刺さりやすさに影響するのも事実。
大きなコストをかけずに、試してみる価値はあるんです。

一度にすべてを変えてしまうと何が原因かが分析できなくなってしまうので、
チップだけ、フライトだけ、というように1パーツ毎に試してみるのがおススメです。

筆者も最近フライトを変えて試していますが、
同じ一体型のスタンダードフライトでも、

シャフト部分が190mmだとボールを投げるような直線的な軌道を描き、
270mmではもう少し軌道が膨らんで直前で矢が落ちるという経験をしました。

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まとめ:刺さらないダーツは、ちょっとした工夫で変わる

ダーツがボードに刺さらないのは、決して「下手だから」ではありません。

  • 再現性が高まるほど、ダーツの入射角が鋭角になることまで再現してしまう
  • 矢先が下を向いて飛ぶと、刺さらずに弾かれやすいこと
  • ソフトダーツ特有の「ボードに刺さる角度のシビアさ」
  • 1パーツ毎にセッティングを少しずつ変えてもダーツの軌道が変わる

などの複数の要素が絡み合って、「ダーツが的に刺さらない…」という現象が起きています。

筆者も今まさに試行錯誤の真っ最中ですが、
ダーツが刺さらない理由を探るプロセス自体が、
フォームやリリースを深く理解するきっかけになっている
と感じています。

ダーツのリリースが大きな要因となるものの、
セッティングの見直し、投げ方の録画チェック、パーツの交換など、すぐにできる対策はたくさんありますので、
今日も一歩ずつ進んでいきましょう!

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