ダーツを投げたときに、ダーツが回転するのを見たことはありませんか?
「自分も回転をかけた方がいいのかな?」
「あのプロのダーツは回転しているけど、どうやってるんだろう?」
そんな疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、ダーツの回転は、多くの場合、意図的にかけるものではなく、あなたのリリースやグリップの「癖」から「結果として」生まれるものなんです。
無理に特定の回転を意識するよりも、あなたの身体に合った、最も効率的で安定した投げ方を追求した結果、ダーツが回転しているに過ぎません。
【目次】
- ダーツの回転はどっちにかかる?左回転・右回転・無回転のメカニズム
- ダーツの左回転・右回転・無回転:それぞれのメリット・デメリットを徹底比較
- ダーツの回転を活かす「回転特化型バレル」の選び方
- まとめ:あなたにとってダーツの回転は必要か?
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ダーツの回転はどっちにかかる?左回転・右回転・無回転のメカニズム
親指、人差し指、中指。あなたの指が「回転」を生み出す?

では、なぜダーツは回転するのでしょうか?
そして、なぜ人によって回転の方向(左回転、右回転)が異なるのでしょうか?
その鍵は、グリップしている親指、人差し指、中指、あるいはそれらの組み合わせが、リリース時にダーツに最後まで触れ、最後に加えるわずかな「押し出し」や「摩擦」にあります。
- 右回転(時計回り):右利きの場合、主に人差し指が最後にダーツに残り、その指の腹や側面でダーツを押し出すような動きをすることでかかりやすい回転です。
- 左回転(反時計回り):右利きの場合、主に親指が最後にダーツに残り、その親指でダーツを転がすようにリリースすることでかかりやすい回転です。
- 無回転:リリース時に、どの指もほぼ同時にダーツから離れ、ダーツに横方向の力がほとんど加わらない場合に、結果として回転しないダーツが生まれます。
これらは、指がダーツから離れる瞬間の、ごくわずかな力の向きやタイミングによって決まります。
決して「悪さ」をしているわけではなく、あなたの投げ方の個性として現れる現象なのです。
「ダーツが回転しない」は悩みじゃない!
もしあなたのダーツがほとんど回転しなくても、全く心配する必要はありません。
ダーツにおいて最も大切なのは、狙ったところに安定して真っ直ぐ飛ぶこと。
回転は、その安定性を高めるための「要素の一つ」に過ぎません。
「ダーツをくるくる回す」のは回転とは別物?その本当の意味
ダーツのキーワードで「くるくる回す」という言葉を目にすることがあるかもしれません。
しかし、これはこれまで解説してきた「ダーツが飛行中に回転する現象」とは、少し意味合いが異なります。
セットアップ時やテイクバック時の「くるくる回す」
一部のプレイヤー、特にプロの中には、ダーツを構えるセットアップ時や、テイクバックの際に、親指と人差し指でダーツを軽く「くるくる回す」動作を行う人がいます。
例えば、星野光正プロや村松治樹プロですね。
これは、ダーツに回転をかけるためではなく、指とダーツのフィット感を確かめ、毎回同じように安定したグリップを見つけるために行われることが多いのです。
指先の感覚を研ぎ澄ませ、最も力が伝わりやすく、スムーズにリリースできるポジションを探すための、いわば「ルーティン」のようなものだと考えると良いでしょう。
リリース時に「くるくる回す」のは推奨されない?
一方で、ダーツをリリースする瞬間に意図的にダーツを「くるくる回しながら」投げると、確かにダーツに回転をかけることは可能です。
しかし、経験上、このような投げ方ではダーツをまともにコントロールすることが非常に難しくなります。
狙ったところに飛ばす安定性が著しく損なわれてしまうため、一般的には推奨されません。
「ダーツの回転は結果として生まれるもの」という考え方が、やはり基本となります。
無理に回転を意識してリリースを複雑にしたり、フォームを崩してしまったりするよりも、シンプルで再現性の高い安定したスローを追求する方が、ダーツ上達への近道と言えるでしょう。
ダーツの左回転・右回転・無回転:それぞれのメリット・デメリットを徹底比較

ダーツの回転は「結果」として生まれるものですが、それぞれの回転方向や無回転であることには、ダーツの飛びや安定性に異なる特徴があります。
ここでは、それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。
【左回転】のメリット・デメリット
- メリット:
- 安定したリリースに繋がりやすい?:一部のプレイヤーからは、左回転は人差し指の引っ掛かりが少なくなり、毎回同じようにスムーズにダーツをリリースできる感覚が得やすいという声があります。
これにより、リリースの再現性が高まり、安定したスローに繋がりやすいとされます。 - ジャイロ効果による直進性:回転がかかることでダーツの姿勢が安定し、ブレにくくまっすぐ飛ぶ効果(ジャイロ効果)が期待できます。
- 安定したリリースに繋がりやすい?:一部のプレイヤーからは、左回転は人差し指の引っ掛かりが少なくなり、毎回同じようにスムーズにダーツをリリースできる感覚が得やすいという声があります。
- デメリット:
- 意図しない回転はフォームを崩す:もし自然ではない左回転を無理にかけようとすると、指に余計な力が入ったり、不自然なリリースの動きになったりして、かえってフォームが崩れる原因になることがあります。
【右回転】のメリット・デメリット
- メリット:
- ジャイロ効果による直進性:左回転と同様に、回転がかかることでダーツの姿勢が安定し、ブレが少なくまっすぐ飛ぶ効果が期待できます。
- 自然にかかっている場合が多い?: 右利きの場合、人差し指が最後まで触れることで自然と右回転がかかっている、というプレイヤーも少なくありません。
- デメリット:
- リリースの引っ掛かり:投げ方によっては、人差し指の離れ方でダーツが引っかかり、安定感を損ねる場合があります。無理にかけようとすると、ダーツが左右にぶれてしまう可能性もあります。
【無回転】のメリット・デメリット
- メリット:
- シンプルな指の離れ:指がダーツからほぼ同時に離れるため、指による余計な力が加わりにくく、より素直なダーツの飛びを実現しやすいです。
- 再現性の高さ:指の動きがシンプルであるため、理論上は毎回同じリリースを再現しやすいと言えます。
- ソフトダーツでの誤判定リスク軽減:回転がほとんどないため、ダーツがボードに刺さった際の振動による誤判定のリスクが比較的低いとされています。
- デメリット:
- 失速しやすい: ダーツに回転がかからないため、飛行中に空気抵抗をまともに受けやすく、回転するダーツに比べて失速しやすい傾向があります。
ダーツの推進力が弱まり、軌道がブレやすくなることもあります。 - 飛びが不安定になりやすい: 回転は、ダーツの飛行を安定させるジャイロ効果を生み出します。無回転ではこのジャイロ効果が得られないため、少しの指の力の加減や、投げ方のブレがそのまま軌道の不安定さにつながりやすいです。
- ボードに弾かれやすい: ダーツがボードに刺さる際、回転しているダーツは刺さりやすいと言われています。無回転のダーツは、刺さる瞬間の角度や勢いによっては、弾かれてしまう(ハネる)リスクが比較的高いです。
- 失速しやすい: ダーツに回転がかからないため、飛行中に空気抵抗をまともに受けやすく、回転するダーツに比べて失速しやすい傾向があります。
ダーツの回転を活かす「回転特化型バレル」の選び方
ダーツの回転は「結果」として生まれるもの、というのが基本的な考え方です。
しかし、中には自分の自然な回転をさらに活かしたい、あるいは特定の回転を試してみたいと考えるプレイヤーもいるでしょう。
そうしたニーズに応えるため、ダーツバレルの中には、特定の回転方向をサポートするように設計された製品も存在します。
あなたの「ダーツの回転」を最適化するバレルとは?
ダーツの回転とバレルの関係は、単に「回転をかけるための道具」ではありません。
むしろ、あなたのリリースから自然に生まれる回転を、より安定させたり、その特性を最大限に引き出したりするためのパートナーと考えることができます。
まとめ:あなたにとってダーツの回転は必要か?
ダーツの回転に過度に意識を向けるのではなく、いかに自分の体を使い、安定してダーツをターゲットに届けられるかという視点で、ぜひあなたのダーツを追求してみてください。
そうすれば、きっと最高のダーツが投げられるようになるはずです!
もし今のダーツの飛びに不満があり、その原因が「回転」にあるかもしれないと感じるなら、無理に回転を「変えよう」とするのではなく、
まずは自分のリリースやグリップ、腕の振りを客観的に見直すのが良いでしょう。
指がダーツからどのように離れているのか、動画を撮って確認するのもおすすめです。
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ここまで読んでくださったあなたの中には、「自分の回転を活かすバレルってどんなものだろう?」「もっと詳しく見てみたい」と感じている方もいるかもしれません。
ダーツの世界には、特定の回転方向を考慮して設計されたバレルも存在します。
ぜひ一度、詳細をチェックして、あなたのダーツライフをさらに充実させるヒントにしてみてくださいね。
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本記事は、ダーツの回転に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の効果を保証するものではありません。ダーツ用品の選択は、個人のプレースタイルや好みに合わせて行うことを推奨します。
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