- ダーツで腕の長さによる有利・不利はない
- 毎回「立ち位置」や立ち方(スタンス)がバラバラだから一定の投げ方ができない
- 距離感を定めたら、「自分の腕の長さ」でダーツの軌道やダーツへの力加減を調整する。
ダーツが飛ばないのは腕の長さのせい

ダーツは、腕の長さで有利か不利かが決まるスポーツではありません。
ダーツは力の強さで決まるものではなく、空中に「放物線」を描いて飛ばしつつ、狙ったところに矢が届けば正解だからです。
力で言えば、10歳の男子の力があれば十分ですし、それ以上の力で投げようとするとうまく矢に力を伝えることができないのが、ダーツの面白いところです。
腕が長くても短くてもダーツは「放物線」を描く
フライトの大きさによって、直線的な軌道を描くダーツはありますが、ダーツをテイクバックしてリリースする限り、必ず放物線を描きながらボードに向かいます。
矢を引いて離すまでに力加減や方向が決まるので、腕が長くても短くても関係なしです。
腕の長さに関係なく、この放物線をいかに安定して描くかを今後も苦心しながら調整していくのです。
腕の長さで有利・不利は生まれない理由
ダーツの世界には、様々な体格のプレイヤーがいます。背が高い人もいれば、そうでない人もいます。腕が長い人もいれば、短い人もいます。
もし腕の長さが有利・不利を決定づけるなら、特定の体格のプロばかりが活躍するはずです。しかし、実際はそうではありませんよね。
- 腕が長くても短くても、調整は必要
- 腕が長い人は、そのリーチを活かしてテイクバックを深く取れますが、大きすぎるフォームはブレの原因になります。
- 腕が短い人は、コンパクトなフォームになりやすく再現性が高いですが、力が伝わりにくく感じることもあります。
どちらにもメリットとデメリットがあり、結局、自分の腕の長さに合った調整をしなければ、安定してダーツを飛ばすことはできません。
ダーツボードまでの距離は、誰でも244cm
ダーツボードまでの直線距離は、ソフトダーツでは誰が投げても正確に244cmと決まっています。物理的に腕の長さを変えても、この距離が縮まるわけではありません。
- 腕が長くても短くても、同じスタートライン
- 腕が長いからといって、ダーツボードが近づくわけではありません。
- 腕が短いからといって、ダーツボードが遠ざかるわけでもありません。
つまり、私たちはみんな、同じ「244cmの壁」に挑戦しています。腕の長さは、この壁を乗り越えるための「道具」であり、不利な「壁」ではないのです。
立ち位置を固定して「距離感」を定めよう

「腕の長さが関係ない」と分かっても、じゃあどうすればいいの? と思いますよね。ここからは、あなたのダーツの「距離感」を固定するための具体的な考え方をお伝えします。
重心とスタンスの関係を理解する
ダーツボードまでの直線距離は244cmですが、立ち方や重心の置き方で、この距離は感覚的に変わります。利き足に重心をどれだけ乗せるかで、前にどれだけ乗り出すかが決まり、それによって的までの距離感は変わります。
しかし、重心を前にかけたからといって、ダーツが一直線に飛ぶわけではありません。どんなに前のめりになっても、ダーツは放物線を描きます。
重心はあくまで「放物線を描き始めるためのスタートライン」です。そのスタートラインが安定していなければ、その後のテイクバックやリリースもブレてしまいます。
自分に合った「立ち方」を見つける方法
立ち位置や立ち方が毎回バラバラなために、自分と的との距離感が毎回違う状態で投げていることがダーツの上達を阻んでいる原因となります。
よって、スローラインでの立ち方やスタンスは毎回できるだけ一定に保った中でダーツにあとはどの程度の力や方向性を加えてあげることの方が大事と思います。
- まずは「自分が快適な立ち方」を探す
- 利き足に重心を多めにかける、両足に均等に体重を分散させるなど、様々な立ち方を試してみる。
- 試しながら、あなたが「この立ち方だと体がグラつかないな」「この姿勢だと楽に投げられるな」と感じるかどうかを追及すること。
- その立ち方を愚直に「繰り返す」
- 「自分にとって快適な立ち方」を見つけ、毎回それを繰り返すこと。
- そうすれば、あなたの体は自然とその立ち方での「距離感」を覚えていきます。
ダーツは「再現性」と「継続性」がすべて
ダーツ上達に最も重要なのは、「再現性」と「継続性」です。
- 再現性:毎回同じように投げられること
- 立ち位置が毎回変わると、フォームも毎回変わってしまいます。
- 安定した立ち方を見つけることが、再現性の向上につながります。
- 継続性:長く投げ続けられること
- 片足に重心をかけすぎて足が痛くなったり、力みすぎて肩が痛くなったりするフォームは、長く続けられません。
- ダーツを楽しむためにも、体への負担が少ないフォームを追求すること。
腕の長さを最大限に活かす「フォーム調整」
距離感を固定したら、次は「今の腕の長さ」を最大限に活かすフォーム調整を突き詰めていきましょう。無理にプロのフォームを真似るのではなく、自分にとって最もスムーズで安定する動きを見つけることが大切です。
腕の長短関係なく、可動域も人それぞれ
ダーツに勢いをつけるためのテイクバック。
腕の長短関係なく、腕の可動域は人それぞれなので、ノーテイクバックから目の前、目の前に矢を引くのが苦手ならば、こめかみや耳のあたりに矢を引けばより深くテイクバックすることができます。
少なくとも、肩と肘の高さは同じか、肘がやや低めにした方が腕の可動域を有効に使うことができます。
自分にとっての最適なテイクバックは矢を体のどの辺に持ってきた時でしょうか?
耳のあたり、とか、目の前5センチくらいとか、自分で言語化できた方が有利かもしれませんよね。
腕の長さは関係なく、リリースは結局タイミング次第
リリースも、腕の長短関係なく、腕が最も伸びた時にダーツを持っていたのでは遅すぎるでしょう。
逆に早くリリースしすぎれば矢は放物線を描きやすくなる半面、距離が稼げないので角度が付きすぎて狙った所よりも下に着地しやすくなりますよね?
ダーツをどのタイミングまでで離すかは、腕の長短関係なく、結局投げながら答えを探していくしかありません。
ダーツのリリースについては、プロも実践!ダーツのリリースが安定しない人のための再現性アップ術でも浅田プロの動画も交えて詳しく解説しているので、よろしかったら参考にしてみてください。
自分とダーツの的との距離だけは一定に保つ
腕の長さや骨格によって、人それぞれ投げ方の癖は生まれますが、どんな投げ方であれ、結局的と自分との距離だけは一定に保つように意識しなければならないです。
まずは距離を一定にして、テイクバックやリリースで、狙ったところに最低限の力で届くようにできるように投げていき、フォームを体にしみこませていきましょう。
ダーツがうまく投げられないのは、腕の長さではなく、自分と的との距離感が毎回バラバラなのが原因という事が少しでも伝われば幸いです。
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